僕にも当然 Computer を教えた人々は存在する。 でもその人々は誰も僕を超えたとは言わない。 第一、競争してしないのだ。 それぞれの利用目的は違って当たり前の世界が、ここにある。 有効に利用している人は、誰だって自分を Network 上で具現している。 利用される自分を肯定しているのだと僕は思う。 利用されることで自分の価値を計っているのかもしれない。
　その意味では、一人で生き続けることなんて相当苦しいことだ。独身の男女が最低でも 二人の子供を授からなければこの国の人口は減っていく・・。たくさんの婚活バナーを 並べる理由は真摯にその意味だ。生かされていることを多くの若者は理解しようとしないのではないのか・・。もしあなたが独身の身であるならば、 最大8社の結婚相談所に資料一括請求してみるならば、まだあなたは見込みがありそう だ。

　「最大多数の最大幸福」を求めてきた資本主義社会は Max Weber の言うように 「最小個人の最大幸福」を実現できない組織装置なのだ。 Multi であるという宿命が Personal であるという Internet の現実から はあまりに離れていると僕には思える。 立場はみんな違うのだ。 どんな理想を Internet が提示したとしても それぞれの立場は変わらない・・。 しかし、立場が違うからといって同情なんぞ誰がほしいと思っているだろうか。 立場を保守している人に取っては共感こそが人間のできる唯一の得なのだと思う。 従って共感したいという感情は現実に存在する。 そのことで心の平安を得られるならば、人としての崇高な快感でもある。 BBS や NetNews、Blog　の中で繰り替えされる交流はまさに上記の 具現だと感じるのは僕だけではないことを、書きこみする人々はみな知っている と思う・・。なぜって、立場のない主張などないからだ。自己の立場を検証した者 だけが主張できるからだと僕は思う。

　立場はその人の人格を決めてしまう・というのが、古い社会の通念であった。 会社とか学校とか国家という外部環境が立場という考え方の中心にあるというのがこれまでだった。 かつての文字しか送受信できない Telnet は、Internet の萌芽として世界中の国境を粉砕してきた。 東西ドイツの壁 もソビエト連邦も実は文字ベースの通信であるTelnet によって崩壊したのだと僕は思う。 やがては南北朝鮮の境界線も破壊されてしまうだろう。 通信回線を通して世界中の真実の情報が、TV や新聞や学校を含む特定の組織の検閲に よって歪曲されずにストレートに進入する基盤になったからだ。 いまや、上記の歪曲されないストレート情報から隔離された国は North Koria しかなくなった のかもしれない。国連経由で Internet を利用するこの国の将来は輝かしいものであるはずが ないだろうという現実に、半島の同じ民族が嘆いているだと思う。 (2001/11 ようやく一部解禁されたようだ。)

　過去を顧みる時、Internet 上に独裁状態はあっただろうか・・、この検証の厳しい道具 の元では政治的独裁は政府的規制の支配下でか存在し得ないことを今や誰もが 気がつき始めた。
　最近、国家というものがオンブズマンらによって 情報公開へのレールが引かれていく記事を見るにつけ、Internet の毒と薬とを僕は思う。 古い通念から殻を破る必要があるのかもしれないと思うのは僕だけだろうか。 その新しい通念を得るためには、 まず発言して自分の考えを Internet 上に提示することになる。 でもそれは結局個人的な立場という壁にぶつかることになり、 立場を引きずる僕らが、みんなが同じなどという事態は Internet 上では成熟しがたい。

　したがって、Internet というものは優れて個人的なのなのだと思う。 Internet というものが大衆文化にはならない理由がまさに同じ理由に準拠している。 　昨今、巨大な組織である「東芝」の HomePage が個人と対峙することで敗北してしまった。 組織は「みんなで渡れば・・何とか」ではなくなった・。 個人と組織は同じ地位になる過程の中に Internet という道具はあるのかもしれない・・が、 それも立場がしっかり検証されている場合に限られてしまうのは、難しいが歴史の 真実だと思う。事実、上記の事件はそれらの人々によって解決された。烏合の衆になって しまいそうな HomePage 群によって解決された訳ではない。

　決定的な言葉をここに掲載しておこう。 「Internet は企業や学校を含む組織を必要としてはいない。 しかし、企業や学校を含む組織は Internet を必要としている。」 この警句に出会った時は僕もしばらくは意味をよく理解できなかったと思う。 しかし、それは Internet の現状を非常に良く表していると僕には思える。企業や組織が Internet という媒体を利用しようとするのであれば、僕らはそれなりの距離を置いてこの 体感温度の差を深く考える必要があると思うのは僕だけではないだろう。 予定したほど商売に結びつかないと考える人々は大勢いるに違いない。 何が間違っていたのかという答えは上記の警句の中にある温度の差なのだと思う。
　2005 年初頭、楽天が自己の球団の 63 試合すべての ネット裏特等席をオークションで販売している。2004/12/31 時点で 50万 の値がついてはいるものの、1試合換算 8千円以下となればこれはリーズナブル と考える人はいるだろうか・。 しかも、入手した人は切り売り可能という条件付き・・。 これまでは、闇の中だったダフ屋の行為も、今や堂々と公開されてしまう。 切り売りを隠れてやる必要はないのだ、公然と容認されている。 それが、一部の特定の人々に独占されていた過去については、 球界の悪しき部分であっても、 Internet オークションという すべての人が参加できる場で実施されれば、誰も文句の言いようのない現実が 実は日本のプロ野球界を清浄化していくことになるだろう。ファンのもので あったプロ野球はまさにファンのものであるという装置を持った会社によって 本来の姿を手中にすることになった。Internet という装置が、実は実社会の 毒を制した瞬間だと言っても過言ではないと思う。 2010年になって登場したお得な観劇総合チケットサイトconfetti も雑誌と連動することで チケットの購入機会の幅を広めたと思う。

　2001 年初頭の米国における dot.com 企業の凋落は、 直販の失敗が上記の事情の延長線上にあることを証明している。 Internet というものが新しい販売形態を創造するものであるという誤解は、 その後に成功した The books connection や国内では ユニクロに象徴されていると思う。
　両者ともが Internet shop を既存の店舗の一つと位置付けている。 Internet が既存の販売形態を電子化し連結させ、効率化する道具に過ぎないことを 立証していると僕には思える。 その証拠に (株)トーハンはすでにあった既存の国内書店と 連携し、Internet 上で受注し地元の書店で受け取る販路形態を確立した。 実は、消費者が最も心配していることは返品が煩わしいのだ。 Backward Logistics、つまり返品経費の存在こそが Internet 企業の成否を 決めている。それはまさにかつて WallMart の世界戦略に 掲げられた目標の一つであり、情報市民の社会となっても温故知新からは 逃げられない。

　直販を念頭におくならば、当然決済用のカートシステムが必要になることになる。 組織的な会社構造がないのであれば、上記は必須の Internet 直販 tool となって しまう。2005 年現在では、簡単にこれを実現することは可能になった・・。 つまりは、認証を必要とするに足る安全な購買が保障される程度に、Internet が成熟したという証左になるかもしれない。 ただのレンタルカートじゃない　素敵なレンタルカートです！ は有償ではあるも、個人も組織を構築 できる時代が到来したということになるかもしれない。直販と決済システムを 必要としているのであれば確認することは有益なことかもしれないし、 もっと言えば、大量の雇用者に支えられている大企業といえども、 効率化という資本主義の大命題の下では、避けては通れない道具さえも低価格 で用意できることになった事をよく考える必要はあるかもしれない。

　もし貴方が実名で Internet を利用する事を無理難題だと考えるならば、 それは組織あっての日本社会に生きている貴方を表している言葉だとい うことになるのかもしれない。 Internet は本当に仮想社会なのか疑ってみる必要があるだろう。 貴方が仮想の立場だと思いたいだけのことではないのか・・、 僕は間違っているだろうか。 創成期から個人的でボランティア的で現実的であるこの装置は、 決して立場から離れて存在していた訳ではないのだ。むしろ 立場を生かす新しい道具として存在したのだと思う。
　僕の Mail Address はずっと以前から本名に している。僕の送付する Mail には僕の本名が漢字で書かれているようにしている。 「あだ名」を利用する意味を認識していないからだ。HIT という文字さえ実は 僕の本名の名前の先頭 3 文字になるようにしている。掲載されている Internet Site の Address を見れば貴方は僕の本名を簡単に認識することが出来るだろう。
　実名をベースにして展開されている USA では、すでに クラスメイトを探すデータペースが成立している。 もちろん、この DataBase がどのような経過を経てできたのかは、想像に難くない。 公開しても良いプライバシーは存在するし、拒否ではなく容認することで必要なときの 防備録となる。
　2011年になれば上記の機能を含め、あらゆる検索要件に対応した FaceBook が成立、友達を泊める探す機能は 最強の物となった上、この登録が実名でなければ利用できない所もまさに SNS 機能の 頂点にたったのだと言えると思う。

　もともとこの Internet という組織装置は「広野の大西部」だったのだ。 善良な羊はその危険を認識しないでこの世界を共有しようとしてしまう。 ( かつての僕もそうだった。) 善良でない狐たちには詐欺師もいれば sting も存在する。 なにせ規制などない場所なのだ。なんでもやりたい放題の装置なのだから。
　だが、これまではやりたい放題にはならなかった。 善良な意識が羊である利用者の心に喚起されていたからだ。西部劇のように これからこの装置はウェスタンを地で行くようになるだろう。 あの胸をすく活劇がこれから Internet 上で始まろうとしている。(･･;) 誰がシェリフであり誰が邪悪に満ちている者なのか、これまでシェリフだった者が 実は犯罪者だったのか、まるでアガサの推理小説以上の推理力が必要になる のかもしれない。そう、なにも難しく考える必要なんかないのだ。 たんに小説より奇なりの現実社会の邪悪な部分がついに Internet 上に 侵入してきただけのことだといったら、1999 年の数ヶ月 Internet は危ない選択 だと特集を組んできた不勉強の報道記者たちにはお灸になるかも しれない。
　それが嫌な人々は税金を払ってこの装置、 言い換えれば、この道具の監視を依頼する事になる。 考えれば上記の理由で法治国家は成立してきたという歴史がダブって見えるのは 僕だけだろうか・・。かの大西部でも同じ経路だったのだろうか・・。 組織というものがなくても成立してきた Internet は組織というものによって 別なものに変化しようとしているのだと言ったらそれは言い過ぎだろうか。 個人的で大衆文化になるはずのなかった Internet は大衆化 という荒波の中にあるのかもしれないが、 その結果出現する世界が誰ものものであることを僕は切に望まざるを得ない。 この装置を生かすも殺すも、E-Mail や WebPage を駆使して 情報を共有していく僕と貴方を含む人々の手にかかっているのだと僕は思う。

　しかし、Internet 上の法規整備は進んではいない。2004/2 に僕は 起動できなくなった Computer を諦めて、新しいパソコンを購入しようとして 検索した。当時当月の最優良な最安値の site は マウスコンピューター という会社だった。ところが皮肉にも購入注文した途端に手持ちの Computer は復旧してしまった・・。(冬時期は帯電が多い・・、静電気によっていつも 悩まされる) 結局返品しようとしたのだが、返品は出来ないとの返事であった。 荒野の大西部は健在だ。net 通販に関する法規は未だに完全には整備されていない・・。 返品不可はその会社の権利の表明である以上、Net 上での購入には上記の確認が重要だということになる。 Net 上で購入するのならば、上記を良く確認、認識することだ。 結局、僕は上記の機械を転売して事なきを得たが、買ってくれた方に感謝している。

　1999 年「不正アクセス禁止法案」と「通信傍受(盗聴)法案」が参議院を通過してしまった。 これらの法律が利用者を本当に守ってくれるのかは疑わしい。法律に頼るより、自分で防衛する のが「荒野の大西部」だったはずだ・・。
　上記の言い方には理由がある。「通信傍受法案」が本当に Internet を利用する組織犯罪に 対抗できるのかという事だ。 Internet Site と Provider は違うのだ。 Internet Site は誰でも Router という機器と、常時電源を入れっぱなしの Computer があれば簡単に成立するという事を知らないのかもしれない。(法規上は Provider には 当たらない) E-Mail Server 機能を持つ最新の Router は LAN で接続された 数 100 人の Internet 交信を provider でなくても可能にするようになった。

　その先には siemens の IP 電話機 という真新しい交流機器が成立することを暗示した事実がある。 仕事上のすべての内線電話機が実は LAN で Computer と接続し Internet 電話に 変貌する・・、当然料金は雲泥の差があることになる。 e-phone Plus はまさにこれを実現した例といえるだろうし、 ぷうば(現在は Skype)やただTELはポイント還元による無料の Internet 電話の全国展開を始めた。(2000/12) が、景気のあおりを受けて倒産したようだ。 現在すでに実用化された PHS 電話の社内利用などがこの延長線上に成立した。 また、Benthos という米国の 企業は、海軍と協力し 120m の海底からの Internet 通信を実用化してしまった。 (ATM 885 Telesonar Acoustic Modem)
　さらに暗号化された E-Mail を解読することが可能だと思っているという ことだ。それを Check する人々が今後仕事をするとなると、 それはかなり大変な仕事と同質だと僕には思えるのだが、僕は間違っているだろうか・・??。

　と言うのは、ここまでは立場という基本線から Internet について記載してきたけれど、 正反対の論理がやがて僕らを覆い尽くす時は迫っている。 なぜって、高齢化社会がくるからだ。 この世界は未曾有の「立場のない大量の人々」を内包するようになる。 その兆しはボランティアという言葉が日本で成立したことと関係があると 思うのは僕だけだろうか・・。すでに書いた Telnet が情報公開には弊害となる 国家的垣根を崩壊させたという流れも、阪神大震災で活躍した、Network を 利用して「仕事を投げ打って活躍した人々」も、自ら新しい立場を 探求した結果となっているのではないのか・・。
　アメリカではすでに孫と交流する Mail 送信は当たり前の常識になりつつある のだそうだ。 枯淡の境地に至るなどという風雅の世界は、Internet 上には存在しないのかも しれない。老いてなおという道具が手に入ったのだから、その意味では Computer こそ はこれまでの Computer のない世界では無理難題と思われたことを実現する 革命的な道具といえるかもしれない。もちろん先駆的には企業の後処理の部分を改善 するための道具として最初は導入されてきた。効率を最大の目的とする数字計算 相手の営利追求という大命題にはもっともマッチする道具だったことも事実なら、 その結果創出される個人の余暇時間をどう使うかの問いにも効率的に返答できる 対話の道具としても最良の道具であったのだと思う。
　 USA の高齢者に特化したサーチエンジンである Wired Seniors の Seniors Search はまさにその証左に他ならない。 国内でも、 Lycos senior が高齢者向けに Web 画面の文字の大きさや色を変更できる 機能を搭載して同様の目的で運営されている。
　 IE(Internet Explore) の作り上げていく構成画面の利用は、上記とは違った路線へ 導かれている。検索用の ToolBar という一見便利な道具を MenuBar に加算させることで 画面は狭くなっていく・・。便利さと並べられたボタンが本質的な結果の表示領域を減少させていく。 IE が望んだことではないけれど、小手先の便利を求める Google や Yahoo の検索 tool が 実は利用者の考える能力を奪っていくことに気がついている人は少ないのだと僕は思う。 検索結果こそが欲しいものであり、検索の道具はできれば必要に時以外表示されないのが 本当のの姿たと思う僕は間違っているだろうか・・。ちなみに僕は上記の検索 tool を導入 したことはあるが、今は削除している。表示領域がかつての広さを失ったと危惧したからだ・。

「第3の波」の著者トフラーに言わせれば、Computer は家族を復権させると言って はばからない。出かけていく必要がなくなったことが家庭にいる時間を増加させ、 職場にいる時間を減少させていく。
　Home Office という究極を想定すれば、 人に会う必要があるということ以外の目的は自宅ですんでしまうという未来は すぐそこまで来てしまったのかもしれない。実の話、僕はいつも就業時間に合致する時間に 退社する。理由は、仕事を自宅に持ち込むからだ。その方が、若い人々にとっても良いと 判断している。土日にゆっくりやる仕事が、僕にとっては最も重大な仕事の一つだと思うよ うになった。トフラーの名言は21世紀になって生きている。

職業としての学問

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